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母は娘の人生を支配する・現代韓国と女性 [本]

『母は娘の人生を支配する』




少し前に読み終わった本なので細部を忘れてしまっているのだが、とても興味深い内容だった。
特に面白かったのは第三章「女性ゆえの困難について」。
思春期の少年少女が不登校になったり、引きこもりになったりする現象について、筆者はこうしたことは男の子に多いと言う。少女が不登校になる場合もあるが、圧倒的に男の子の方が多いのだそうだ。
しかし、問題の根は、少女のほうが深いらしい。
その分析が面白い。
男性の場合は対人恐怖、女性の場合は摂食障害という形で、思春期の問題は起こるのだそうだ。そしてそれは少年・少女が外部からどのように見られているか、どのように評価されているか、ということに関係している。男性の場合、その人の評価軸というのは社会的有用性にある。つまり、学歴とか知的・身体的能力、といった、いわばその人の「能力」が問われるということになる。したがって、少年期の葛藤は「自分の能力が低く見積もられているのではないか」という点に起因するらしい。
一方少女の場合、その人の評価は学歴とか、知力、社会的地位などにはない。もっと身体的なものと直結している。女性に対するしつけが、しぐさや振舞い方に重点が置かれることなどもその現れであろうし、何より、女性は物心ついたときから、男性からのみならず、同姓である女性からも強くその身体を監視され、チェックされるという環境に置かれるのだそうだ。女性は、だから、自身の身体をコントロールすべく、ダイエットをするのだけれど、身体に対する支配が行き過ぎると拒食症とか、過食症とかになってしまう。
なるほど~~
これは分かりますね~。
自分の身体を支配できないもどかしさ、というのは、女性であれば誰もが感じることのある感覚だと思うのです。
男性は自分の生理的欲求を支配したいなんて思わないだろうけれど、女性はすくなくとも、生涯に一度や二度はそういうことを考えるはずだと、私も思うのですよね。
ちなみに私は一度もダイエットをしたことはないけれど、「自分の思い通りにならない身体」については考えたことはあるのです。自分に帰属しているはずの身体が、生理的欲求をはじめ、何もかも思い通りになんて行かない。それは特に(成長期である)思春期のころに顕著なわけだけれど、「なに、これは[むかっ(怒り)]」って、思うんだよね。
だから、少女たちがダイエットをしたり、過食症や拒食症になってしまうのは、「やせたい」ということだけではなくて、「やせていく自分」への強い執着があるということなのです。

斉藤氏はさまざまな方の文献をもとにご自分の論をすすめていくわけですが、このブログでもちょっとだけ取り上げた大塚英志『彼女たちの連合赤軍』にも触れています。
また、サブカルの文脈にも(やや偏ってはいるかな、とも思いますが)かなり言及されていて、少女マンガに描き出される少女たちの内面性についても書いておられます。この辺も大塚さんをベースにしているのでそれほど新しいわけではないんだけれども、面白いです。

『現代韓国と女性』

現代韓国と女性

現代韓国と女性

  • 作者: 春木 育美
  • 出版社/メーカー: 新幹社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本



韓国は日本を上回る少子化の国なのだ。
出生率も日本より低い。
晩婚化も深刻。
それはなぜでしょう?
という分析をかなり精緻に行っている、ありがたい本。
研究者の手によるものなので、データなどがしっかりとってあって分かりやすい。
本日は疲れたのでもうこれ以上は書きませんが、いずれ追記します。
今日は終わり。

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