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外交官 黒田康作 [映 画]

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職場の方が「おもしろいよー」といって貸してくれたので最初に『アンダルシア』を見たわけです。
そしたら確かにおもしろくて、シリーズを一気に借りて見てしまった。
私の個人的な感想では、ドラマ版の「外交官 黒田康作」が一番おもしろかった。

『アンダルシア』を見たときに感心したのは以下の点。

1、映像がうつくしい
スペイン、アンゴラの美しい映像満載。
風景の切り取り方も心憎い。

2、展開に工夫がある
物語展開がスピーディでさくさく話が進む一方、謎が謎をよぷ仕掛けが巧妙。
ひきつけられる。

3、音楽が壮大
うつくしい風景にIL DIVOのTime To Say Goodbyeのスケールの大きさがよく合っている。

ちょっと難があるなと思ったのは、終盤、先が読めてしまうところ。
外交官である黒田(織田裕二)とインターポールの神足(伊藤英明)がしくんだお芝居が、どうしても予定調和的。
でもこれは仕方がないのかな、という気もする。
娯楽映画はだいたい2時間くらいの尺だから、あれ以上こみ入ったことはできないかも。

ドラマ版はその点、かなり複雑な作りで、一気に見てもとても見ごたえがあってほんとうにおもしろかった。放映当時、視聴率はあまりよくなかったらしいけれど、これは毎週ちょっとずつ見るより、ある程度まとめて見たほうが断然いい素材だからだと思う。
ドラマを見てるほうは時間がたつと細かいことは忘れちゃうし、ドラマの内容が複雑であればそれだけ、ついていけなくなってしまう。(少なくともわたしは間をおいて内容が続いているドラマを見るのは苦手だ。)

薬害問題に、11年前のある女性の死をからめ、さらに偽装自殺とか政治家同士のかけひきとか、いろいろな要素が複雑にからみあっているのがほんとうにおもしろい!
ひとつひとつの謎が解けていくのが快く、また、俳優陣の熱演もいい。
それに、何より"今"をうまく切り取っているところに見ごたえがある。

黒田のセリフに
「この国のほんとうの危機は、骨抜きになった政治家たちの存在です」
というのがあるのだけれど、このセリフには多くが集約されているだろう。

事実、いまの日本は目の前にある問題をどうすることもできずにいて、例えば年金であるとか、原発であるとか、ダムの問題だとか、とにかく右往左往しているだけである。なにがだめなの?などと考え始めると、(そこにはさまざまな要素があるにせよ)政治家がもっとちゃんとしてくれればなー、とか、国がもっとしっかりしてくれてればなー、とか、そういうところへ行き着くこともままあるわけです。

もちろんすべてが政治上の問題ではないんだけど、誰もがそう実感する瞬間はたしかにあって、利権とか、自身の保身とか、そういうところにしがみついていないで、公人はもっと国民のことを考えてよ、と思う。

映画やドラマの中の黒田のセリフは、ときにそういう私たちの心の声を代弁してくれている。
やたらとカッコいい外交官なんだけれど、そのかっこよさというのは実は彼の理想を語る姿勢にも潜んでいると、私は思いました。
そこには脚本家の思いが投影されているのか、はたまた原作者、もしくは監督の思いなのか・・・。

とりあえず原作を読んでみることにしました。

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