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道成寺 [観 劇-その他]

昨日、銀座へお能を見に行ってきた。
梅若六郎さん。

以前にもこの曲は見たことがあったのだけれど
その時は初めてだったのと
鼓の方の掛け声の激しさにびっくりしてしまったのとで
あまり曲そのものを楽しむことは出来なかった。
しかし今回は堪能した。
途中で涙がじわ~…っと出てきてしまって、鼻水をすすりながら観ていた。

何がそんなによかったのか?
私は梅若さんが好きなのかもしれないし、波長が合うのかも知れないし、何より梅若さんご自身の芸に力がおありだからなのだろうけれど、今回の道成寺では、白拍子の一歩一歩に女性の思いを見ることが出来たのだった。
白拍子が件の鐘のある境内へと歩を進め、石段を一歩ずつ上っていく。一歩歩むごとに女の思いが強まっていくのが分かる。自分の中で制御できないものへと変じて行く恋、情念。歩みと連動しながら、人の心がもはや人ではないものに支配されてゆく過程。その歩みが切なくて、悲しくて、またいとおしくて、泣けた。
どんなものも、ある一定の範囲を超えれば、もはや人の世界にあるとは言えないのである。けれども、人の世界から踏み出してしまうことを本人はどうにも出来ないし、おそらく自覚すらしていない。人を強く思う気持ちには、そういう制御不能なところがあるのだ、と思う。私はそれほどに恋にのめりこんでしまう女性がうらやましくもあり、また哀れにも思う。

舞台は通常の演劇の舞台なので橋掛かりがなく、間延びした感じ。スポットライトを四箇所にさして、能楽堂の柱を演出していたがやはりかなりの広さを感じる。
鐘入りがあまり劇的ではなかったのと、鼓の方が上品過ぎたような印象だったのとが、少しだけ残念。

終演後、劇場を同時に出た方と少しお話をした。
ものすごく興奮する曲だったとその方もおっしゃっていた。

恋の骨折り損 [観 劇-その他]

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3月31日に楽日。
蜷川演出、シェークスピア作品。
喜劇。
オールメール(配役はすべて男性が演じる)。


少し時間が経ってしまったので、ゆっくりと思い出しながら記そう。
物語はアンリ4世をモデルにしたもので、4組のカップルの恋の駆け引き(?)を描いている。最初は学問に打ち込むために「女性になんて近づかないぞっ!」と誓い立てるナヴァール国王とそのご学友たちなのだけれど、フランスから王女さまとその取り巻き連がお見えになるともうメロメロになってしまって、なんとか恋を成就させようと一生懸命になるのである。
シェークスピア作品は言葉遊びが激しい上に、特に喜劇の場合には、笑いの中に人生の一側面を見事に切り取ってみせるセリフがそこここにあって、私はそれが好きである。
で、セリフというのはこの作家の演目においては命に等しい重みを持っていると思うのだけれど、実は今回の男性役4人組は当初、あまりいい印象ではなかった。
なぜなら、かつぜつがあまり良くなかったり、声がくぐもっていたりして、セリフがよく聞き取れなかったり、セリフがぺしゃん、とつぶれて聞こえたりしたから。言霊ではないけれど、身体・精神、すべてをのせるつもりでセリフを発してくれなければ言葉が生きない、と思う。
それで最初のうちはくさくさしていたのだけれど、物語が進むうちにだんだんそれも思い直されてきた。作家が描き出したかったのは「青臭さ」とか、「若さ」とか、「それゆえの滑稽さ」なのだ、と思えたから。「恋は滑稽なものだ」というセリフもある。前半は彼らの青春群像でいいのだ。
そうして見ると実に見事な演出で、ラップを使ったり、かなりコミカルな演技が繰り出されていて、観客は思わず笑ってしまう。まるで男子高校生や男子学生がふざけあっているようで、本当にほほえましい。笑い合いながら、舞台から4人ではけて行くところなんて、それぞれのお顔がキラキラ輝いていて、まるで少女漫画みたいだった。
ちなみにフランスからのお手紙を朗読する場面でラップが使われたとき、私は「おお、ノリ(歌舞伎で三味線にのせてセリフを言う演出)だわ!」と一人嬉しくなって、「やっぱり歌舞伎はすごいなぁ」と感動していたのだけれど、演出家の意図は全然別のところにあった様子です。

今回の役者さんですごいなぁ、と思ったのは月川さんと高橋氏。それから脇を固める役者さん。
月川さんは玉さまみたいな完璧主義の方らしく、歩き方、立ち居振舞い、発声の仕方、すべてが本物の女性のようであった。どうやって声を出しているのだろう?
パンフレットには、
「朝起きたら必ず部屋をきれいにする。美しいところからしか、美しいものは生まれないと思うから。」
とある。役者根性を感じるのであります。
高橋さんは一人でセリフが多くて大変だろうな。と思ったのです。

一つ言いたいのは、若い男の子のズボンをずり落とす演出はもう見飽きた。ということです。
モスくんも大変だし、笑えないし、かわいそうです。

道成寺 [観 劇-その他]

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鑑賞して
化粧品買って
ポロシャツ2枚買って
くたくた。

お蕎麦をいただいた。
満腹で疲れた。
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